入試改革によって大学内部推薦者が不利な社会になる?

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今回の記事では、大学に内部推薦で入学した私の体験談から、入試改革によって大学内部推薦者が不利な立場になってしまう理由をお伝えします。


入試改革の背景

 1990 年から始まったセンター試験は、現在までマークシート式のテスト方式です。

 

 

マークシート式の大きなメリットは、大量の回答を機械処理で採点可能なことです。

 

 

手書き文字は、読み取りに時間がかかり、誤読率も高いので機械採点に適していません。

 

 

採点の正確さと簡単さという面においてマークシート式のセンター試験は優れています。

 

 

今まではマークシート式でも目立った問題は無く、効率的だと考えられていました。

 

 

しかし、国は「先行きが予想しづらいこれからの社会では、知識の量だけでなく、自らの問題に直面したとき に、答えや新しい価値を生み出す力が重要になる」という考えから、こうした時代に役立つ力を測る新しいテストに衣替えする方針を決めました。

 

 

国が重要視する具体的な能力は、思考力と判断力です。大学受験者の思考力と判断力を測るには、マークシート式よりも記述式の方が適しています。

 

 

記述式は、マークシート式と違ってあらかじめ答えが書いてあるわけではないので、自分で考えて答えを記入しなければなりません。

 

 

つまり、マークシート式のように鉛筆をコロコロ転がして適当に選んだ番号で正解になるということはないのです。

 


現在、日本社会は大きな転換期を迎えています。少子高齢化に伴う生産労働人口の減少、AI の進化と普及に伴う職業構造の変化など、さまざまな側面から社会構造が大きく変化しています。

 

その影響はもちろん教育界にも及びます。大学入試制度も含め、これまでにないほど根本的な改革が求められています。

 

 

「時代が変わり仕事が変わり続けるのに、ずっと昔と同じ勉強 をしていたら効率が悪く、時代にとり残されてしまう。

 

 

大学入試制度を変えれば、高校までの教育内容も変えることができる」という考えから、大学入試センター試験が、2020 年 1 月 (2019 年度)の実施を最後に廃止され、2020 年度(21 年1月)から新しい共通テスト「大 学入学共通テスト」に移行します。

 

入試改革の内容

 「大学入学共通テスト」の内容は、従来のセンター試験と比べて大きく変わります。「大学入 学共通テスト」は「知識・技能」の評価に加え、「思考力・判断力・表現力」も重点的に測 定するための出題形式が大きな特徴とされます。全体的に、センター試験よりも「思考力・ 判断力」が必要なテストになります。

 


国語と数学は、記述式の問題が出題されます。日常生活や社会との関わりを重視した問題や、 いくつかの文章や資料を合わせて読んで考える問題などが検討されています。

 

 

さらに大きく 問題形式が変わる科目は英語です。これまでの大学センター試験は、リーディング(読む力) とリスニング(聞く力)の能力を問われる問題のみでした。

 

 

しかし、大学入学共通テストは リーディング(読む力)リスニング(聞く力)ライティング(書く力)スピーキング(話す力)の 4 つの能力が必要な問題が出題されます。

 

 

しかし、センター試験のような大規模な集団に、同日に一斉に「話す」「書く」に関する試験を実施するのは困難です。

 

 

そこで、すでに4 技能評価を行っている民間の資格・検定試験を受験生評価の判断基準として活用することが提示された。

 

 

英語は 2020 年度から 2023 年度までは大学入試センターが作問し、共通 テストとして実施する試験と、民間の資格・検定試験の両方が用意され、各大学はいずれか または双方を受験者の評価に利用することができます。

 

 

民間の資格・検定試験については、その活用を支援するため 「大学入試英語成績提供システム」が設置される予定です。

 

 

一定の要件を満たすことが確認された資格・検定試験がこのシステムに参加することになります。

 

大学内部推薦者が不利な社会になる?

 日本政府は人気大学への受験者の一極集中を防ぐため、様々な政策を行っています。

 

 

しかし、人気大学の受験者数が減ることはなく、結果として一部の大学の競争倍率は高まっています。

 

 

さらに大学入学新制度が実施されることで、これからの大学入試は、これまで以上に厳しい戦いになるでしょう。

 


 私は内部推薦で大学に入学しました。私の感想として、高校からの内部推薦による入学は楽です。

 

 

なぜなら、ほとんど勉強した記憶がないからです。それは私だけでなく、同じ高校に通う友達も同じでした。

 

 

なぜなら、勉強しなくても大学に進学することができるからです。

 

 

最低限の成績基準を満たして素行に問題が無ければ、誰でも大学への内部推薦権を得ることができます。

 

 

私の通っていた高校では、定期テストが成績を決める割合のほとんどを占めていました。

 

 

私は基本的に定期テストの一週間前までは全く勉強しないので、低い点数をとるときもありました。

 

 

しかし、そういった場合は教員から簡単な再テストや課題などが課せられました。その再テストと課題をクリアすれば、大学推薦の基準をクリアする最低限の成績が与えられました。

 

 

つ まり、勉強をしなくても高校からの救済措置が用意されていたのです。

 

 

私は、大学センタ ー試験を受けて一般受験をする人と比べると明らかに楽をして大学に入学している自覚があります。

 

 

大学入試新制度によって、高校生の大学受験のための勉強時間はさらに増えるでしょう。

 

 

そうなれば、楽に大学進学ができる道を選ぶ人は増えます。その結果、大学附属校の人気が上がります。

 


私は大学附属校の人気が上がることが問題ではなく、大学附属校内での教育が問題だと思います。

 

 

なぜなら、大学受験で入学する人と内部推薦によって入学する人の学力に大きな 差が生まれてしまうからです。

 

 

この学力の差が社会に根付いてしまうと、就職活動のときに、大学付属校出身というだけで、学力が低いとみなされ、企業の雇用リストから淘汰されてしまう。

 

 

私は、大学付属校出身者として、大学附属校出身者への社会的イメージが下がらないことを願っています。

 

そのためには、大学附属校の小学校、中学校、高等学校の中で大学共通テストを受験する人たちに負けないくらいの教育をするべきだと思います。